ブセファランドラの寄生虫と今後の展望

ブセファランドラですが、2020年11月から輸入時に事前に寄生虫の検査が必要となります。本日はこの件の解説です。読んだところで「とりあえずは大丈夫」な話ですが将来的には影響が出そうな状況です。

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輸入されるブセファランドラからバナナネモグリセンチュウが見つかる事例があったので2020年11月11日以降、輸出前に該当寄生虫の検査も別途必要になります。なお本件については羽田空港の検疫所に直接お伺いした上で執筆しております。

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羽田空港国際線ターミナル駅にて。眼鏡仕事している。

 

羽田空港の検疫所の聞き取り&ご指導をざっくりまとめると

1:特にEMSで送られてくるブセにバナナネモグリセンチュウ(以下寄生虫)が見つかる

2:ハンドキャリーでは見つかった事例&報告はない

3:当面輸出国側(インドネシア)の事前検査のみだが、今後別途規制が入る可能性はある

4:適用は11月11日以降ですが、それ以前でも出来れば現地で事前検査して欲しい

と言うわけで趣味家サイドで何か不都合は一切生じませんが、ウチやTBさんやブセの個人輸入には多少影響はあります。ウチの場合、メダンの検疫所で手続きしますのでホットダイアルでメダンに相談したところ、とりあえず影響は極々軽微です。

 

ただ今後も輸入ブセファランドラから寄生虫が見つかる事例が増えると次の段階として、以下の対策が順次取られるようになりますが、こうなると影響が出て来ます。

1:輸出側のナーセリーの検査証明書

 ブセのストック場やシッパーの作業所の寄生虫検査。

 ウチの場合、メダンダ・ファミリアに寄生虫が居ない旨の実地検査と証明書発行。

 

2:輸出もしくは輸入側の検疫所で一定期間留め置いての寄生虫検査

 検疫所で一定期間の栽培と検査。実務的にはほぼ輸出(輸入)禁止に近いかも。

 数週間検疫所で留め置きになるので出て来たころには葉は落ちて芋しかない。

 まあそこから復活させれば済むと言えば済む話ですが右から左が出来なくなるので

 影響が出る業態は出てくるでしょう。(ウチはむしろドンと来いです)

 

というわけで「しばらくは影響は無いけど、数年後はどうなるか微妙」が正直な感想です。ずっと言っていますが検疫自体、年々厳しくなって来ていますので緩くなることはないですね。ますます仕事が増える。

 

個人的には1:輸出側のナーセリーの検査証明書はあっさり数年後に必要になるような気はあります。

 

2:輸出もしくは輸入側の検疫所で一定期間留め置いての寄生虫検査まで行くと、ブセの輸入量自体が減るか全く入ってこない可能性は出て来ます(ただ可能性は低い)なおファームモノは工業生産品に近いので比較的検疫のハードルは低いのでこちらは心配しなくても入荷は続くでしょう。

 

なおこの件に関しての問い合わせは有料です。手間暇掛かってんのよ。

 

【追記】2020年10月31日

どうも通達が変わったようで、本件については再度ご報告いたします。まあごにょごにょ方面経由で暫くは入ってくるでしょうけど、そっちも早急に潰されそうですね。