草わるんの講習会の補足

 

【ブセオンザロック

講習会のおさらいです。ポイントは巻いた直後のドライアウト(乾燥)くらいで他はトラブルが出ても大体リカバリー出来ます。

 

1:溶岩石がお薦め

2:巻く量で悩んだら少な目

3:初期管理ちょう大事

 

1:溶岩石がお薦め

最初は手に入れやすいし価格も安いって理由で溶岩石に巻いていましたが、管理面でも非常に向いています。溶岩石、大小の穴が開いているので毛細管現象でソイルから水を吸い上げる効果があります。これ意外に重要でソイルさえ濡れていたら溶岩石が水と肥料分を吸い上げてくれます。あと糸を巻くのもツルツルの岩に比べると遥かに巻きやすい。サイズは3-5㎝四方が使いやすいです。

 

2:巻く量で悩んだら少な目

比較的成長の早い中小型種だと見ごろになるまで5か月から12か月。その間にかなり根茎が伸びるので巻いた後に「少ないかな?」程度で丁度くらい。この辺目指すところ(レイアウトetc)で変わって来ますが、悩むなら少なめに巻きましょう。

 

3:初期管理ちょう大事

基本水上管理になるので、初期のトラブルはドライアウト(乾燥)には十分注意します。特にこれから暖房の入る時期はやらかしやすい。水やりを忘れるより、ガラス蓋の締め忘れにはくれぐれも注意。ソイルが濡れていれば毛細管現象でブセの根茎が乾くことは無いので、ラップやガラス蓋で全閉も有りです。実際筆者の管理方法はこちらの全閉(そして水やり無し)を選択しています。今のところ、100個巻いて1個やらかすかどうかです。

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現物。溶岩石に巻いたあと、3日ほど毎日霧吹きして4日目に屋外で水道水で通水。通称「微塵抜き」。通水の効果に関しては要検証です。今のところ、おまじないに近い気はします。ただソイル自体への給水目的ならスプレーを使うよりは確実で効果的です。この後、ガラス蓋で全閉してズレないように一部をラップで巻いて放置。9月末ですのでラックの最下段です。筆者の場合、このまま40日ほど放置します。ちな照明はタイマー管理、1日約6時間です。

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40日間なら無問題。2か月は流石にやってみないと分かんないけど持つんじゃないかなぁ。毎日~週1で水やりをやらないんですか?っていや私もう日本に居ないから…

 

最後に「腰水栽培はどですか?」っていくつか質問貰ったんですが私、腰水栽培をしたのが15年程前で当時の技術水準は酷いしあれこれ言うのは遠慮しておきます。あと個人的に腰水栽培だとアップサイドがない(伸びしろがない)ので今後もすることないかなぁです。多分やらないと思う。

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養生無しブセだと巻いた後からボロボロ葉が落ちますが、基本芋さえ無事なら復活の目はあるので諦めずに管理を続けましょう。流石に芋がスカスカorフニャフニャなら復活は無理です。あと水上管理なのでコケには悩む場面は少ないですが、コケが出る可能性は今後出てくるでしょう。

 

肥料はマグアンプを2か月に1回適量で十分です。液肥は使用のタイミングと濃度が難しいので今回は割愛。液肥、効果はてきめんなんだけどやらかすとすれば液肥なので説明が難しい。ポイントはとにかく植込み直後7日間の乾燥と蒸れ。これさえ気をつければその後は何があっても大抵はリカバリー出来ます。

 

【タケノコの管理方法】

初心者には余りなじみのないタケノコ割ですが、ピクタムを栽培する以上は避けて通れない技術ですので基本的な部分を含めておさらい。と言っても「タケノコの大きさ」でほぼほぼ成功率が左右されます。管理面で挽回出来る部分はあんまり無いってオチ。あと講習会で最後大ボケをブチかましたようにピクタムの種子繁殖にも応用できます。

 

1:足が早いんでセルフでやりましょう

2:ミズゴケ一択

3:水やりで悩むなら水やりをしない

 

1:足が早いんでセルフでやりましょう

タケノコもとい棒苗はイワシ並みに傷みやすいですし、切るタケノコの大きさで成功率がべらぼうに変わります。タケノコの大きさが最重要ですが、最近茎の長さも影響するんじゃないかと…(多分合ってる)。まあ色んな所で販売していますが、個人的にはセルフで育てた株をセルフで切って扱うもんですね。

 

2:ミズゴケ一択

植え込み材はミズゴケ一択です。ソイルや赤玉の用土に植えると2割ほど成功率が下がります。ミズゴケはAAAクラス以上。理由は「一度植え込んだら半年は動かせないから」です。ピクタム、葉っぱ2枚目くらいまでは植え替えにはちょう弱い。なもんで半年以上植え込みのまま管理するので傷みやすいホムセンクラスではなくそこそこ良いのを使います。ミズゴケは殺菌とあく抜き目的で一度煮沸します。絞り具合はかなりガッツリで良いです。後でも記述しますがラップ全閉するので水分は余り要らない、むしろ多いとやらかします。

 

あと植木鉢はこれかなぁ?15㎝のは少し高さが足りないです。一度植え込むと葉っぱ2枚出るまでは動かせないですし、タケノコなら8個くらいは植え込めるのでやはり18㎝がお薦め。検証はまだですが結構鉢サイズは重要で余り小さい鉢でやるとやらかしやすい気はします。値段も数百円で安い。

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3:水やりで悩むなら水やりをしない

水やり量が親株や苗に比べるとかなりシビアになります。乾き過ぎよりも逆にやり過ぎでやらかすケースが多いです。そういう訳でウチは「ミズゴケの水分を絞り切ってラップで全閉」です。植え込んだ後は大体1か月に1度、ラップをとっぱらって軽く水やりをして水分を補給する程度です。

 

ドリルが出るまでのタイミングですが、1㎝以上のデカいタケノコなら2週間から1か月で出てくるくらいちょう早い。当然予後も良いですし半年で葉っぱ3枚揃うまで行くくらいマッハです。切ったタイミングが早くてタケノコが4㎜ちょいだと2か月から4か月掛かります。因みにドリルが出るまで6か月以上掛かるメルカリ棒の場合、うっすい葉が出て動かないor次の葉が出る前に溶けると予後が悪い場合が多いです。ドリルが出る≠育つなんでドリルが出た!って喜んでいると後で絶望が襲って来ます。葉っぱ3枚が出るまでがタケノコ栽培です。

 

ピクタムの種子蒔きやタケノコ、気になってちょくちょく見てしまいますが見たところで成長が早くなることは一切無いですし、見る際に出かけのドリルを折っちゃう場合があるのでなるべくほじくり返さないようにしましょう。タケノコ割ですが、「切った時点」で勝負はほぼ決まるので悩んだら切らないのが正解です。また植え戻してタケノコが大きくなるまで待てばチャンスはあります。最後に種子蒔きも同じ攻略法が使えるのは今回の講習会での学び。タケノコはタケノコの高さ、種子は蒔くタイミングで勝負が決まります。タケノコの栽培ですが作り直しや増殖上、必要なテクニックですがあくまで「タケノコを切る大きさ」が成功の鍵を握ります。