今日は栽培ネタ。対象は初心者向けですが、中上級者あるあるも混ぜておきます。
まずは結論から。
「初心者なら葉っぱ2枚に1ドリル以下の株は地雷」
僕言いましたよ…
軽くバズったんだけど、このサイズってかなりど真ん中の絶好球。迷わず振れば良くてバックスクリーン、悪くてツーベースヒット。植え替えしてもペンギンにならないし。
同一株で、まあこのサイズと状態なら初心者さんが手を出してもやらかすことも無い。やらかしてもリカバリーできるサイズ。ただこのサイズでウチにしろ現状ピクタムのマーケットで販売されることが稀って大きな落とし穴がある。来年以降はウチではこれを通常サイズでリリースしたい。でも増殖株300株リリースよりハードル高いんよ。むじゅい…
法皇緑。初心者ならこれがギリ手を出しても良いサイズ。葉っぱ2枚に3枚目のドリルもしっかり出ている。トレードで嫁に出しても色んな意味で喜ばれるサイズ。
次は今年ネタが無さ過ぎてリリースしたThe fool。後3週間グリップして次のドリルが見たかった。初心者さんならグッと堪えて手は出さない方が良い。ウチもリリースしないようにします。
なんで「葉っぱ2枚にドリルなんすか？」って葉っぱ1枚の株だと次のドリルが出てこなくてロスするケースが結構ある（結構ある）。葉っぱ2枚でも次のドリルが出なくてロスするケースもそこそこある（そこそこある）。体感で葉っぱ2枚に1ドリルがしっかり出ていればほぼ大丈夫。ウチみたいに10年以上年間数百株扱っていると葉っぱ1枚株でも難易度を見極めが出来ますが、その辺の目利きを初心者さんに求めるのも酷な話です。
次の鉢なんかよく出て来てくれた。この鉢を見て今日の記事書こうと思ったくらい出来が悪い。
初心者がこのサイズで入手するとほぼやらかす。葉っぱ1枚の株、そこそこ大きいので行けそうですが、葉色が薄すぎる。これ下部になんらかの地雷を抱えています。ぶっちゃけると上手い中級上級者はそもそもこんな株に手を出さないです。「上手い奴程、ボール球は見逃す。下手な奴程、ボール球と悪い女に手を出す。これもまた人生やな。がはははっ」（民明書房刊 野村克也の1000語録）
因みに「じゃあこれどうすんすか？」ってウチならそのまま観察して動かさずにあと2か月がっつりグリップ。植え替えすると滅茶苦茶予後悪い。正直あまりドリルに勢いがないので不安になって植え替えしたくなるけど、しっかり施肥して温度確保（22℃以上）して待ちましょう。ここで無理にカットしたり植え替えするとほぼほぼやらかします。動かさずに待てば2か月であと葉っぱ1枚にドリルは出てくれるはずです。セルフならなんとかなりますが、輸送や植え替えが絡むと事故るという扱いが難しいサイズと状況。
シコった原因はタケノコが小さかったのと芋自体も細い。今年の3月の技術レベルならやらかしていた。
赤矢印、根じゃなくて芋なの。NASAと共同開発したINCEATHING溶液マジ最高！発根はしっかり始まっているのでマジで株も飼育者も耐え時。
「じゃあ大きかったらなんでも良いんですね！」ってサイズが大きい株は株で扱いが無茶苦茶難しいのがピクタム栽培。葉っぱ3枚から6枚くらいを狙いましょう。この画像のサイズなら植え替えてもペンギンになりにくいし扱いやすい上限のサイズ。これ以上のサイズだと逆に扱いずらくなってくる。あと赤の矢印のドリルをあざとく見つけて、「ああ、調子も良さそうやね」が目利きのコツ。
次は一見お得そうで扱いに難儀する大型株。「作り直すか？」「増殖に特化するか？」の一択になるので、初心者さんにはお勧め出来ないサイズ。
このサイズだと色々小技を積み重ねないと間違いなくグダる。ウチならもうここから綺麗に育てるのは諦めて一度切って下から作り直すか増殖に全振りするかですね。と言ってもほぼ増殖に全振りします。
という訳でおさらい。「この辺のサイズからやればそんなにつまずかない」って参考例をザラッと。
状態の良い株を入手するって、ジメジメ系だけじゃなくて生き物飼育の大事なテクニック。跳び箱で言うたら踏切板やね。せっかくあるんだから上手く使いこなしましょう。
